10月5日
塩嶺王城観光開発協議会主催のウォーキングイベントに参加して、開通後わずか十数年で廃道となった塩尻を通らない中山道のうち岡谷から小野宿までを歩いた。
岡谷駅前からスタートして中山道から分岐すると、歴史を物語る多くの石造物があり特に馬頭観音が多い。江戸より五十七里の三沢一里塚を通過。
中部日本一ツツジの名所、片倉一族から寄贈された鶴峯公園に立ち寄り、坂道を登ると宿返しの石があり、街が望める。ここから先は薄暗い山道で、旅人は街を望みながらこの先に進むか、三沢に引き返すか思案した場所だ。大石の上に顔が載って万治の石仏に似ているが、顔の石は後に据えられたらしい。
ここから小野峠までは険しい山中に入り、急な登りが続く 。
小野峠に到着。
小野村、三沢村、北小野村それぞれの方向を向いて建てられた三つの石祠がある。この峠からは小野宿に向かって下っていく。
小野楡沢の割石。村の入合地の境界が刻まれていた
シダレグリの群生が見られた。この周辺はしだれ栗森林公園として公園やキャンプが整備されている。
江戸から五十八里、楡沢の一里塚の塚や街道が残り。しばらく山道を歩く。
小野宿に近づくと祭りのお囃子が聞こえた。当地矢彦神社の例大祭の日に当たり、予期しない屋台の曳行を見ながら小野駅に着いた。
岡谷から小野宿まで10Kmの道程は観光客が押し寄せる派手さはく静かにたたずんでいた。歴史ある神社仏閣や石仏の説明を聞きながら、往時を偲ぶウォーキングで、この先桜沢まで歩いてみたくなった。



